5/21 「スティーヴ・パクストン氏によるレクチャー/デモンストレーション」

5/21 早稲田大学


仕事を終えてから、駆けつける。職場からは、それなりに遠く。40分程度の遅刻。ポスト・モダンダンスの中心人物の一人、パクストンのレクチャーということで、場内は満員。前半は立ち見だった。


パクストンが活動を始めるまでのアメリカのモダンダンス史や、彼のダンスへの最大の貢献であるコンタクト・インプロヴィゼーションが生まれた背景などの話が聞けた。


一番興味深かったのは、一見したところ「感情」や「欲望」とは結び付かない淡白な動きのダンスをするパクストンが、動きを始めるにあたっては、「動こう」とする、ある種の "emotion" や "desire" が必要だ、という趣旨の発言をしたことである。


もう一つ、時間の関係でレクチャーの中では全く触れられなかったのだが、現在、パクストンがアメリカ、ヨーロッパを中心に各地でワークショップやレクチャーを行う傍ら、ヴァーモント州で行っているという有機農業が、どのようなものかというのが大変気になった。こんなことが気になる自分は、へそ曲がりだと思うのだが、パクストンの活動の仕方は、がっぽりお金が稼げるようなものではないので、どうやって生計を立てているかというのは、けっこう重要な問題だと思うのである。日本では、田中泯がダンスしながら農業しているが、ダンスと農業は相性がいいのだろうか!?