11/15『花は流れて時は固まる』(構成・演出・振付:黒田育世)

11/15-20 フェスティバル/トーキョー09秋


黙々と仕事をしていたら、見てから一週間くらい経ってしまい、公演も終わってしまった。筆者は、BATIKの作品では圧倒的に『SHOKU』(2004)が好きなのだが、本作も、黒田育世らしい(!?)、過剰さ、暴力性、いかがわしさ「気持ち悪さ」(でも嫌な感じじゃない)があって、素晴らしかった。照明の具合と、舞台全面の水、白を基調とした舞台空間もあいまって、色合いとしては清々しい雰囲気も醸し出してはいたが。


今回、見ていて自分でも不思議に思ったのは、黒田のダンスに見とれることはあまりなく(いや、もちろん黒田のソロは相変わらず素晴らしかったが)、床の上に這いつくばってもがいたり、舞台全面に張ってある水に飛び込んだり、ラストでは舞台奥に設置してある足場の3階から2階への落下をひたすら繰り返しているBATIKのダンサーに見とれてしまった。というか、ひたすら「大変だなぁ。辛そうだなぁ。」と思いながら見ていた。といいつつも、その「踊り」を見ることに快楽を見出してしまっていたのであり、まったく、観客とは「嫌な奴ら」である。。。


この日は、10月から東京でインターン中の友人O(パリジェンヌ)と見たのだが、彼女は若干ビックリしてたようだが、ヨーロッパの同系統のカンパニーに比べると「嫌な感じがしない」と言っており、気に入った模様。


ネット上にあった映像。


花は流れて時は固まる



SHOKU