9/4 横浜クリエイティブシティ国際会議2009 基調講演「創造性が都市を変える」(ピーター・ホール)

9/4 関内ホールにて。


「創造都市」をまちづくりのキーコンセプトとして掲げる横浜市が、同様の方向性を持って活動している国内外の都市からの代表者を招いて開催した会議。9/4-6の三日間の日程で関内ホールおよびヨコハマ・クリエイティブシティ・センターで行われる。


基調講演を行ったピーター・ホール氏は、イギリスの都市計画・都市に関する問題の専門家。ロンドン大学群を構成するユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの都市計画を受け持つ学部(創設の後援者にちなんで「バートレット」と呼ばれる)で教鞭を取っている。


「ふーん」と思うくらいの、「聞いたことがあるような/ないような」の境界ラインの情報が多かったが、ホールによれば、今後力を持つ都市は、以下の三つのケースだろうということだった。


①首都のような昔からの大都市。例:ロンドン、パリ、ニューヨーク(首都じゃないけど)、東京etc


②住みやすい街。例:ヴァンクーヴァーメルボルンヘルシンキetc


③昔は工業都市だったが、アートや文化(産業)、情報産業、観光を核とした街に生まれ変わった街。例:ビルバオ(スペイン。グッゲンハイム美術館の分館がある)、ナント(フランス。造船業が衰退したが、アート・学術の街として復活し、2005年には「フランスで最も住みたいまち」に輝いた)etc。


で、横浜が目指すのは③であり、これまで「創造都市」の話でも話題になってたのも③だったのだが(ちなみに、ビルバオグッゲンハイム美術館を「持ってきた」だけなので、筆者としては、うあまり評価したくない。もっとも、現地に行ったわけではないので、是非見てみたいのではあるが)、筆者の出身地のことを考えると②の方が気になった。海があり、山があり、(それなりにいい)大学があり、街はきれいかつ快適で、歩行者や自転車の便利がよくて、それなりに文化施設もあって…、ということで、大半の市町村から見れば十分うらやましい街なのだが、帰省するごとに中心街が寂しくなる筆者の地元も、この方向でがんばってもらいたいと思った。