12/19『聖なる怪物たち』(振付・出演:アクラム・カーン、出演:シルヴィ・ギエム)

10/18-20 東京文化会館にて。


シルヴィ・ギエムとアクラム・カーンのデュオということで、面白くないはずはないのだが、やはり期待に違わず、これまで見た中でもかなり完成度の高い舞台だった。久々にダンスを見ることで非常な満足を得られたし、ダンス(とりわけコンテンポラリーダンス)が少なくとも他の芸術と同じくらい素晴らしいものだと思えた。


まあ、こうした感想は、それはそれとして、見ている時に次の二つの作品を思い出した。一つは、カーンとシディ・ラルビ・シェルカウィとのデュオである『ゼロ度』であり(もし筆者が見ていたならカーンとジュリエット・ビノシュのデュオの『In-I』も思いだしただろう)、もうひとつはジェローム・ベルとピチェ・クランチュンによる『ピチェ・クランチュンと私』である。三つとも、ダンサー同士の対話であり、古典舞踊とコンテンポラリーダンスという問題そしてグローバリゼーションという問題が入ってきている。もちろんカーンの作品とベルのとでは、踊る/踊らないという単純なレベルでも大きく違っているのだが、異なる文化を抱えたダンサー/振付家同士のコラボレーションというのは一つのトレンドなのかと思った。


Sacred Monsters


Zero Degrees


Pichet Klunchun and myself